なんだこの面白さは!美術解説書がきちんと知識得られて、きちんと笑える!
美術館巡りが趣味といえど、確かな知識を持っているわけじゃない。
けどせっかくの大作が生まれた時代や作者の人となりについてしっておきたい。
ようやくその境地に到達するも、やはり専門書は難しい。
そこで、「もっとサクッと、でも楽しいやつ」を探してたら意外とそんな書籍が複数発見できました!
内容は本格派、でもノリはサクっと!
耽美、耽美、お耽美ざます!!!!! 美術好き、さらに90年代耽美ブームにどっぷり漬かった アラサー子女各位に激しくおススメ。 洋の東西を問わず『美男子』のみに着目。 おっさんのような視点で美術史上の要点をまとめています。
- 身もふたもない砕けすぎな解説がかなり笑える!!
- さすがは天下の美術出版さん!資料が美麗!
- 単語が難しい?!ググれ!!
ページ数の都合上内容は駆け足なので、知らない単語は各自で要調査。
しかし それもまた辞書を片手に読めもしない澁澤龍彦に噛り付いていた学生時代を思い出します。 あとがきで作者が「現代の耽美」として楠本まきを挙げていたといえばピンとくる方もいらっしゃるのでは!?
装丁が少女漫画よりなので超入門編かと思いましたが、そんなの杞憂!
あと帯の吸引力が凄い。
美術史となっていますが、内容は文学や一般庶民の風俗にまでわたり、歴史トリビアを惜しげもなく紹介してくれます。 芸術家と呼ばれた人々の生きざまを垣間見ることができる(しかもエッセイ調の文章なので、たいへん読みやすい)非常に優秀な一冊でした。 誰しも芸術家とは特別な人間だと思ってしまうのですが、 お腹も空くし、嫉妬もする、お金がなければ妙なことをしでかすと普通の血の通った人間だったようです。 「芸術家」と呼ばれる人の幸福と苦悩を見つめるこの本は知識以上のものを見つけさせてくれます。 作者の堀江宏樹氏は他にも歴史関連の書籍が多いので順次制覇していきたい。
美術芸術は高尚なものと思いすぎて、深入りしないのはもったいない! あなたも推し芸術家に、推し派、推し時代に、推しモチーフを見つけてしまいましょう!!